湘南国際音楽祭 実行委員長より
湘南国際音楽祭の目的と想い、そして今年の開催概要について、実行委員長より皆さまへご挨拶です。
続きを読む →このたび湘南国際音楽祭実行委員会を仰せつかりました、小澤一成です。この活動を通じて広く市民の皆さまに音楽の魅力をお届けできることを大変嬉しく思っております。
湘南国際音楽祭は、地域で音楽活動に取り組む市民やこどもたちに、日ごろの練習の成果を発表する場を提供すること、そして湘南の地からクラシック音楽の魅力を発信していくことを目的としております。クラシック音楽をより身近に感じていただき、より多くの方に親しんでいただける機会となることを願っております。
記念すべき第1回 湘南国際音楽祭は、10月4日に藤沢市民会館 大ホールにて開催いたします。広く一般より市民オーケストラの参加者を募るとともに、コンクール形式による音楽発表の場もご用意いたしました。プロ・アマチュアを問わず、音楽を愛するすべての方にとって、交流と成長の機会となれば幸いです。
音楽には、人と人とをつなぎ、世代や立場を超えて心をひとつにする力があります。この湘南国際音楽祭が、そのきっかけとなり、地域の文化の土壌がさらに豊かになることを心より願っております。
また、数年後には国際的な音楽交流の実現を目指し、湘南から世界へとつながる音楽の架け橋となるよう活動を広げてまいります。音楽を通じた国際理解と友情の輪が、ここ湘南から育まれることを強く願っております。
今後とも、皆さまの温かいご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
初めまして副指揮者の上甲陸斗です。今回この音楽祭で副指揮者として様々な経験を重ねる中で、印象に残っているエピソードを少しだけ話したいと思います。
私は今年の夏で指揮者として活動を始めて1年を迎えたのですが、人生で一度は振ってみたいと考えていたドヴォルザーク《交響曲第9番「新世界より」》いわゆる“新世界”を練習の場で振ることが出来ました。実は、私の指揮者としての初舞台は同じくドヴォルザークの《交響曲第8番》だったのですが、今回新世界を勉強し、実際に振ってみると、新世界の方が曲としてより完成度が増していると感じました。
今回私が指揮をするワーグナーの作品をはじめ、いずれの楽曲もその作曲家の代表する作品たちです。ドイツ・ロシア・チェコの3カ国それぞれの音楽の魅力を感じていただけると幸いです。
2004年東京都生まれ。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て、現在桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻4年在籍。指揮を篠崎靖男に、ピアノを小森谷泉、山田富士子、三原未紗子に師事。桐朋学園の学内オーケストラを指揮し、尾高忠明・沼尻竜典両氏に指導を受けるなど頭角を表しながら、活発な指揮活動を展開している。将来を嘱望される若手指揮者である。2025年7月21日に orchestra nomadica を指揮してデビュー。
ピアニストとしても、2013年ピティナ・ピアノコンペティション本選大会第1位。2014年バッハコンクール全国大会金賞。2023年ヤングアーチストピアノコンクール協奏曲部門2位。同年第17回ベーテン音楽コンクールバロック部門にて2位。また、ドイツ・リヒテンベルグのハウスマルトーにてステファン・アーノルド教授のマスタークラスを修了。修了コンサートの出演者に抜擢される。
今回の音楽祭のオーケストラは、湘南の音楽愛好家の皆様とプロアマの垣根を超えて大曲に挑みます。 コンサートマスターとして、皆様と音のみならず言葉や気持ちで綿密に対話を重ねていき、藤沢市民会館の舞台でより良い音楽をお客様にお聴きいただけるよう、リハーサルに励んで参りたいと考えております。 会場でお会いできる日を心待ちにしております!
桐朋学園大学音楽学部を卒業後、神奈川フィルハーモニー管弦楽団契約団員を務める。 現在⼀般社団法人東京オペラ・NEXT管弦楽コンサートマスターや在京オーケストラのゲストフォアシュピーラー奏者などをつとめる。 かながわ音楽コンクール最優秀賞及びグランプリ、大阪国際コンクール第3位、グリュミオー国際コンクール ファイナリスト。 ヴァイオリンを原田幸⼀郎、神谷美千子、水野佐知香、猶井悠樹の各氏に師事。
オーケストラの魅力って。
普段やっている事も人生もまちまち、性格も生活もバラバラな人たちが三々五々集まってくるある場所。そこで一つの響き、一曲の音楽のために気を合わせ、お互いを聴き合ってアンサンブルをする。一つになる。自分一人の音だけでは決して経験できない途方もない音楽が立ち上がる。限りある人生の時の中で、創造の神秘に迫ろうとするクリエイティブな時間を共有する素晴らしさ。これはなにものをもってしても代え難い。
願わくは、ここ湘南の海に、風に、街に暮らす全ての人々に、土地の隅々にまで、この響きが届きますように。
石坂宏(指揮)